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はじめに

60歳を過ぎた私たち夫婦は、人生の新たなステージを迎えつつあります。ハワイ旅行の合間に、ただの観光地を訪れるのではなく、将来的に私たちの遺骨を納骨したいと考えているこの地のお墓を見学することに決めました。日本の宗教的な墓のスタイルや、残された子供たちの供養の責務から解放されたいという思いが、私たちをこの特別な旅へと導いているのです。

ハワイのお墓事情

ハワイのお墓は、私たちが知っている日本の伝統的な墓地とは異なる魅力に満ちています。広々とした風景の中に佇む墓地は、海や山の美しい景色を背景に持ち、訪れる人々に癒しと安らぎを与えてくれるのです。土葬が主流のハワイでは、埋葬の際に家族や友人が集まり、心を込めた儀式が行われます。その瞬間を共有することで、故人を偲ぶ大切な時間が生まれます。

近年、ハワイでも火葬が一般的になり、遺骨を納骨するためのコンパクトな納骨堂が登場しています。このスタイルは、日本の納骨堂に近い形式で、限られたスペースの中でも自然と調和したデザインが施されています。これにより、故人とのつながりを感じながらも、より手軽に納骨ができる選択肢が増えているのです。

私たちが見学に訪れたのは、世界で最も美しい霊園と言われるオアフ島東側のカネオにある「バレーオブザテンプルズメモリアルガーデン」です。ここは、永久的な永代供養墓であり、日本のように期限が設けられていません。また、墓守も必要なく、自然の中で静かに安らぎを得ることができる環境が整っています。



この霊園は、壮大な山々と青い海に囲まれた美しいロケーションに位置しており、訪れる人々に心の平穏をもたらします。園内には、様々な宗教的なシンボルやアート作品があり、訪問者は静かに故人を偲ぶことができます。また、広々としたスペースには、自然の景観を活かした美しい庭園が整備されており、四季折々の花々が楽しめるため、訪れるたびに異なる表情を見せてくれます。

ハワイの葬儀社と事前にメールでコンタクト

旅行前に、ハワイにある葬儀社にメールでコンタクトを取り、私たちの希望を伝えました。訪れたい地域や納骨のスタイルについて相談し、現地の慣習や手続きについての情報を収集しました。英語を話すスタッフが多く、コミュニケーションは比較的スムーズです。旅行の計画を立てる中で、こうした準備が心の安定をもたらしてくれると感じています。

葬儀社の案内で納骨出来そうなお墓の見学

ハワイに到着した私たちは、葬儀社の案内で実際のお墓を見学することになりました。納骨が可能な場所や周囲の環境、施設の整備状況を確認しながら、心の中で様々な思いを巡らせます。希望があれば、詳細な写真を撮影し、後でじっくりと検討する材料にします。見学中に疑問が浮かんだら、遠慮なくスタッフに尋ねることが大切だと感じました。

実現するために必要な諸手続きと注意点

納骨を実現するためには、いくつかの手続きが必要です。

1. 葬儀社との契約:
まず、葬儀社を選び、納骨を希望する墓地を決定します。契約時には、納骨の費用、納骨の形式(火葬か土葬か)、墓地の管理費用などについて詳しく確認することが重要です。

2. 必要書類の準備:
日本での法的手続きが必要となる場合、死亡証明書や遺言書などの書類を用意します。これらは、ハワイでの納骨手続きに必要な書類となります。加えて、ハワイの法律に基づいて必要な書類も確認しておくと安心です。

3. 納骨式の手配:
納骨の際に行う儀式の内容を決定し、葬儀社に手配を依頼します。宗教的な儀式を希望する場合は、その旨も事前に伝えておくと良いでしょう。

4. 費用の確認:
納骨にかかる費用(墓地代、手数料、葬儀社のサービス料など)を事前に確認し、予算を立てます。隠れた費用が発生することもあるため、細かい点まで確認することが大切です。

5. 税金や法的手続き:
ハワイでの財産管理や遺産相続に関する法律を理解し、必要な手続きについても確認しておくことが求められます。特に、外国人の財産管理に関する法律は複雑なため、専門家の意見を求めるのも良いアイデアです。

終わりに

このハワイでのお墓探しは、単なる観光を超えた深い意味を持つ旅となりました。故人を偲ぶ気持ちが大切にされ、安らぎの地を見つけることができるのだと実感しています。私たちはこの旅を通じて心の整理をし、次のステップに進むための準備を整えることができると信じています。ハワイの穏やかな風に包まれながら、未来への希望が少しずつ形を成していくのを感じています。あなたも、この美しい地で心の安らぎを見つけられますように。心からの願いを込めて。

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