仏壇や手元供養はいつまでに用意するべき?
投稿日: 投稿者:祈り百貨店
お葬式を終えると、ご家族は自宅の中で故人さまを供養することになります。そこで必要となってくるのが、お仏壇や手元供養といった、供養の場所です。これらは、いつまでに用意すべきものなのでしょうか。
基本は四十九日まで
まずは、伝統的に行われているしきたりについて解説します。
仏壇の購入時期は、故人さまの四十九日法要を迎えるまでが基本とされています。
仏教では、亡くなった方は49日間の旅を経て、成仏すると考えられており、その際に営まれる儀式が四十九日法要です。
葬儀を終えると白木などで作られた仮の祭壇や位牌で故人さまをお祀りします。そして、四十九日法要では、これらの中にいる故人さまの魂を、新たに用意された仏壇や本位牌に移します。これが四十九日までに仏壇や位牌を準備する理由です。
また、四十九日法要はご家族にとっても忌が開ける区切りとなる儀式です。新しい仏壇、新しい位牌を迎えることにより、心に区切りがつき、新たな日常を取り戻す契機となります。
決められない方は無理せずに
中には、四十九日法要までに仏壇を決められない方もいます。
「葬儀後は心の余裕がない」
「もっと時間をかけて、ゆっくりと選びたい」
「お仏壇を買うお金がない」
このような事情をお持ちの方は、無理に四十九日法要に合わせなくても大丈夫です。
ただし、お寺に供養をしてもらうのであれば、事前に住職に相談しておくことをおすすめします。お寺側では、仏壇と位牌があることを儀式の基本としているからです。
四十九日法要までに仏壇を用意できない方に対して、よく聞くのは「仏壇は急がなくてもいいけど、位牌だけは四十九日法要に間に合わせてください」といったアドバイスだそうです。
供養の方針はお寺によってさまざまです。お寺に供養してもらうのであれば、住職の意向やアドバイスに沿って、ゆっくりと仏壇を選びましょう。
手元供養は思い立ったその時に
近年人気の手元供養。お寺による供養を不要とし、自分たちの想う形で故人さまに手を合わせる新しい供養のスタイルです。
手元供養の場合は、いつまでにという決まりはありません。ご家族が思い立ったその時に手元供養空間を作って差し上げましょう。
手元供養は、タイミングだけでなく、スタイルにも決まりはありません。ステージやミニ仏壇を購入される方もいれば、棚や窓辺にマットなどを敷き、その上に写真や骨壺を並べるという人もいます。礼拝の対象となるものも、遺骨、写真、位牌、モニュメントなどさまざまで、フリースタイルでお祀りできます。
亡くなってすぐという方も入れば、数年経ったあとという方もいます。あなたの気持ちに沿って、用意するとよいでしょう。
一周忌までをすすめる理由
筆者の長年の経験から言いますと、できれば四十九日まで、遅くても一周忌までには仏壇や手元供養を用意することをおすすめします。
なぜなら、仏壇や手元供養が区切りの役割を担い、そのままご家族のグリーフケア(死別の悲しみへのケア)につながるからです。
大切な方が亡くなると、ご家族には悲しみ、戸惑い、動揺など、さまざまな負の感情が押し寄せてきます。それらは時間が解決してくれることですが、その時間の経過の中で、通夜、葬儀、初七日、四十九日などの儀式が営まれます。
こうした定期的な儀式では、供養の専門家である僧侶を招き、親戚や知人が集まり、ともに故人を偲び、悲しみを共有することで、自分が一人じゃないんだということを再確認できます。
そして、供養を日常の暮らしの中に溶け込ませてくれるのが、仏壇であり、手元供養です。
葬儀社が用意した白木の祭壇にずっとお祀りし続けるのもいいですが、それはあくまで仮のもの。あなたが希望する仏壇、手元供養を構えて毎日手を合わすことで、ゆっくりと時間をかけて、悲しみや戸惑いが落ち着いてくるはずです。
だからこそ、いたずらに時間を延ばすのではなく、ある一定のタイミングで仏壇や手元供養を用意することをおすすめします。
最適なのは四十九日までですが、それが難しいという方も、一周忌までを一つの目安にしてみましょう。
終わりに
仏壇や手元供養を用意することは、故人を偲ぶためだけでなく、残されたご家族の心の平穏を取り戻すための大切な一歩です。四十九日や一周忌といった具体的なタイミングでの準備が理想的とされますが、それぞれの家庭の状況や故人との関係性によって最適な時期は異なります。
大切なのは、形式にとらわれず、ご家族が心から納得し、故人の記憶を大切にする形で供養を行うことです。自らのペースで供養の準備を進めることが、悲しみを乗り越え、新たな日々へと向かう力となります。故人を想う気持ちを形にするその過程で、私たちは本当に大切なものを見つめ直す機会を得るのです。
祈り百貨店では長年の経験を生かし、お部屋のさまざまな場所に馴染む、おしゃれでモダンな供養壇を取り揃えております。特に、初めての方にも取り扱いやすいセットをご用意しておりますので、おすすめです。また、お位牌も取り扱っており、ご購入時に戒名などをお彫りするサービスも行っています。
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