ひとつは持っておきたい数珠・念珠について
投稿日: 投稿者:祈り百貨店

葬儀や法事で必ず持参する数珠。そもそもどうして数珠が必要なのか、その意味や、種類、素材などについてくわしく解説いたします。
数珠は数を数えるためのもの

数珠とは、その字の通り「数の珠」と書かれます。
本来は、念仏や真言の数を数えるための法具であり、数珠の珠を指先で繰りながら、念仏やお経の数を数えます。浄土宗や浄土真宗などでは、「南無阿弥陀仏」の念仏を大切にしていることから、「念珠」とも呼びます。
法具としての数珠
数を数えるためのものでありつつも、仏さまに手を合わせるためのものですから、やがては、神仏や死者に礼拝する際に用いる法具としての意味合いが強くなりました。
お坊さんや熱心な仏教徒でない限り、数珠の玉を繰って念仏の数を数える人は見かけません。多くの人は、葬儀や法事などで礼拝する際に、手に引っ掛けるだけです。
またさらに深い意味が付与されて、魔よけのアイテムとしても捉えられることもあり、数珠の紐が切れることは、悪縁から身を守ってくれたとする考え方もあります。
数珠の数
正式には、煩悩の数である108の珠を連ねたものですが、僧侶や信心深い人でなければ、略式の数珠でも問題ありません。
略式数珠の玉の数は、性別や大きさによってさまざまです。男性の場合は、玉の数が18、20、22、女性の場合は男性よりもひとつあたりの玉が小さいこともあり、37~43が一般的です。

数珠の素材・房の種類
数珠の素材として、木玉(黒檀、紫檀、鉄刀木、桜など)、木の実(星月菩提樹、天竺菩提樹など)、天然石(水晶、翡翠、瑪瑙など)などがあります。また、房の種類として、梵天房、小田巻房、正頭房、松風房、紐房などがあります。
どの素材、どの房の種類を選ぶかは、それぞれの自由で決めて構わまず、気に入ったものを選ぶことが大切です。納得のいく数珠を選ぶことで、お祈りにもより心を込めることができるからです。
宗派別の数珠
数珠は、宗派によってその特徴が異なります。
たとえば、真言宗は108の玉を連ねたもので、他の宗派でも使える「八宗用」とも呼ばれています。天台宗は平玉、浄土宗はメビウスの輪のように2つの輪をつなげたものなど、さまざまです。
しかし、僧侶や信仰心の篤い方でなければ、どの宗派でも利用可能な略式数珠を選べば大丈夫です。
数珠はどこで買う?
数珠は、専門店やインターネットなどで販売されています。特にこだわりのない方は、インターネットで購入すると安くて便利です。
一方で、仏さまやご先祖さまに向けて手を合わせる際に用いる法具であることに加え、葬儀や法事の時は周囲の目が向くかもしれません。 そうした場合には、専門店で直接選び、じっくりと確認しながら自分に合ったものを見つけるのも良いでしょう。
玉の素材となる木玉や菩提樹や天然石にはたくさんの種類があるだけでなく、すべてが天然のものなので、ひとつひとつで風合いや目合いが異なります。
また、房の種類も正絹(本物の絹)と人絹(化繊)のもので質感や印象に違いがありますし、玉に合わせて房の色を変えることもできます。 一度買えば一生ものとして使える数珠ですので、ぜひじっくりと選んで、自分にとって最もぴったりのものを見つけてください。
お手入れ方法について
特別なお手入れは必要ありません。もしも汚れが気になった場合は、やわらかい布などで軽くふき取るだけで大丈夫です。
ただし、長年使っていていると、ひもが緩んだり切れたり、房がよれてきたりするものです。こうした場合は、専門店に修理に出すことで、紐や房だけの交換も可能です。
交換の費用は、数珠の種類によって異なりますが、3千円から1万円程度です。
終わりに
数珠は仏事に欠かせない法具であり、その選び方や手入れ方法も大切です。自分に合った数珠を選び、適切に管理することで、心を込めた礼拝ができるでしょう。この記事が、あなたの数珠選びの参考になれば幸いです。

祈り百貨店では、新たに念珠の取り扱いを始めました。女性に人気のニュアンスカラーや、天然石を使用したものなど、素材にこだわった一味違うおしゃれな念珠を取り揃えています。ぜひご覧ください。念珠の一覧はこちらから↓
シェア: