仏壇処分とは? 基本的な流れと費用
投稿日: 投稿者:祈り百貨店
最近では、仏壇を処分したいという声をよく耳にします。高齢化社会や核家族化など、ライフスタイルの変化に伴い、従来型の仏壇を維持できない人が増えているからです。
しかし、仏壇処分は人生で一度あるかないかのことなので、何をどのように考えて進めていけばいいのか分からないという方も少なくありません。
「どんな流れで進めればいいの?」
「どれくらいの費用がかかるの?」
「これまで両親や先祖が大事にしてきた仏壇を処分してもいいの?」
この記事では、仏壇の処分に関して疑問や不安をお持ちの方に向けて、基本的な流れや費用、心構えについて分かりやすく解説します。
仏壇処分とは何か?
仏壇を整理して処分することです。仏壇処分の理由はさまざまで、
「実家の仏壇が大きすぎて新しい家に置く場所がない」
「仏壇を引き継ぐ家族がいない」
…などが挙げられます。
仏壇は単なる家具とは異なり、仏さまや故人さまが祀られている神聖な場所です。そのため、ただモノとして捨てるのではなく、僧侶による儀式を通じて、しかるべき形で進めることが重要です。このプロセスをきちんと行わないと、心に不安を残すことになるかもしれません。
次のセクションでは、仏壇処分の具体的な手順について詳しく説明します。
仏壇処分の基本的な流れ
仏壇処分の基本的な流れは以下の通りです。
STEP1.家族と相談
仏壇は家族の絆を象徴する大切な場所であるため、ひとりで決断するのではなく、家族みんなで話し合い、処分の時期や供養の方法について話し合うことが大切です。
STEP2.僧侶による魂抜き
仏壇処分をする前には、必ず僧侶に魂抜きをしてもらいましょう。
菩提寺がある場合はそのお寺に相談し、ない場合は自らでお寺を探します。探し方としては、近隣のお寺を訪ねる、インターネットで検索する、引取処分を依頼する業者に紹介してもらうなどがあります。
一部の業者では、魂抜きがされていない仏壇を引き取ってくれないこともあるので注意が必要です。
STEP3.仏具や遺品の選別
仏壇の中には、仏具だけでなく、さまざまな遺品が遺されていることも少なくありません。思い出の写真や手紙、中にはお金や証書類などが保管されていることもしばしばです。
処分の前に、必ず仏壇の中身を確認し、大切なものを取り出しておきましょう。
STEP4.処分方法の決定
仏壇の処分方法は主に次の3つがあります。
- 仏壇店に引取処分してもらう
- リサイクル業者や解体業者に依頼する
- 自分で処分する
それぞれ方法と費用が異なります。次のセクションでくわしく見ていきましょう。
仏壇処分の3つの方法とその費用
仏壇処分の3つの方法とそれぞれの費用について、具体的に解説いたします。
1.仏壇店が引取処分する
最もおすすめなのは、仏壇店に引き取り処分してもらうことです。
仏壇店に連絡を取り、引き取り場所の住所、仏壇の大きさ、搬出経路などを伝えると、たいていの費用を見積もってもらえます。場合によっては、現地確認が必要なこともあります。
費用相場は5万円前後です。小型仏壇だと1~2万円程度で済むこともある一方で、人の背丈を超えるような大きな仏壇の場合、10万円近くかかることもあります。
2.リサイクル業者や解体業者に依頼する
不用品の引き取りを専門に行うリサイクル業者に依頼する方法もあります。
仏壇は価値がつかないことが多いのですが、まれに、希少な銘木(紫檀や黒檀)や金箔の再利用を目的に引き取ってくれることもあります。
また、家の解体と合わせて仏壇もまとめて解体処分してくれる業者もあります。この場合、仏壇の処分費用は家の解体費用に含まれます。
3.自分で処分する
仏壇を自分で処分することも可能です。
仏壇は、自ら解体することで粗大ごみとして処分できます。仏壇内の仏具も、陶器、金属、ガラスなどに分別することで、資源ごみとして出せます。この場合、費用は基本的にゼロです。
また、自治体が運営しているゴミ処理施設に持ち込むこともでき、数千円程度で引き取ってもらえます。
処分や分別については自治体が定めるルールを必ず確認しましょう。
その後の供養を大切に
家の広さの問題や、家族構成の問題から、仏壇処分を行う人は少なくありません。
しかし、仏壇がなくなっても、故人さまやご先祖さまとの関係そのものは続きます。仏壇を処分したあとも、供養の心を持ち続けることが大切です。
広さの問題から仏壇処分を検討する方は、自宅に合ったコンパクトな仏壇への買い替えを検討してみてはいかがでしょうか。最近では、モダンなインテリアに調和するデザイン性の高い仏壇も人気です。
供養を任せられる家族がいない場合は、お寺に永代供養を依頼することもできます。あなたの死後も、お寺があなた自身やご先祖さまの供養を続けてくれます。
最近注目を集めているのが手元供養です。伝統的なしきたりや宗教的な作法にしばられることなく、あなたが希望するスタイルで、暮しの中に祈りを取り入れることができます。
部屋のひと隅にそっと手を合わせられる祈り空間があるだけで、故人さまやご先祖さまとのつながりを、ずっと感じていられるのです。
おわりに
この記事では、仏壇処分の基本的な流れと費用について解説しました。これまで家族や先祖を守ってきてくれた仏壇ですから、感謝を込めて仏壇処分を行い、その後の暮らしの中でも供養を続けられる環境を整えることが大切です。手元供養なら、スペースを取らずに毎日の生活の中お祈りを捧げることができ、大切な方々のご冥福を願いながら、心を静める時間をお過ごしいただけます。祈り百貨店では、A4サイズのコンパクトな供養壇も豊富に取り揃えております。ぜひご検討ください。
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